検証

【検証】トライアルレースは本番に直結するか?【牡馬クラシック編】

今回はトライアルレースについて検証していきます。
昨今、外厩の発達によりG1レースの直行が増えてきています。
その状況の中トライアルレースでの成績は本番のレースにどれほど直結しているか
過去10年の結果を検証していきます。
若葉ステークスなどは2着までの馬に優先出走権が与えられますが今回は各レースの1着~3着の馬に絞って検証していきます。
日本ダービーは皐月賞、5着までの馬に優先出走権が与えられるため日本ダービーのみ5着まで検証します。

皐月賞 弥生賞ディープインパクト記念

まず皐月賞トライアル弥生賞を検証していきます。
過去10年で30頭の内26頭が出走しています。
そのうち皐月賞を勝った馬はいませんが5頭が馬券内になっています。
連対率としては11.5%、複勝率としては19.2%になります。(30頭で計算すると連対率10%、複勝率16.66になります。)


馬券内に入った馬はタイトルホルダー(2021年菊花賞馬)、マカヒキ(2016年ダービー馬)など今考えれば力がある馬が入っています。皐月賞と同じ中山競馬場の2000mですが近年では勝ち馬が出ていません。これも直行が増えた近年の傾向かもしれません。

皐月賞 スプリングステークス

次に皐月賞トライアルスプリングステークスを検証していきます。
過去10年で30頭の内24頭が出走しています。
そのうち皐月賞を勝った馬が2頭、馬券内には勝ち馬を含む6頭が馬券内になっています。
連対率としては12.5%、複勝率としては25%になります。(30頭で計算すると連対率10%、複勝率20%になります。)


馬券内に入った馬はキタサンブラック(2015年菊花賞馬)、ディープブリランテ(2012年ダービー馬)など今考えれば力がある馬が入っています。弥生賞と比べれば、皐月賞まで間隔が近く、距離も200m短いレースですが弥生賞より近年は成績が良いです。

皐月賞 若葉ステークス

次に皐月賞トライアル若葉ステークスを検証していきます。
過去10年で30頭の内16頭が出走しています。
優先出走権が2着以内のため必然的に出走頭数は少なくなります。
そのうち皐月賞を勝った馬はいません3頭が馬券内になっています。
連対率としては6.25%、複勝率としては12.5%になります。(30頭で計算すると連対率3.33%、複勝率6.66%になります。)

有力馬は重賞であるスプリングステークス、弥生賞を選択しがちなので、必然的に本番には直結し辛いレースです。通常阪神2000mで行われるため、皐月賞とは競馬場も違うので、好走率も下がっているのかもしれません。(弥生賞、スプリングステークスは中山競馬場)

皐月賞まとめ

皐月賞に関してはスプリングステークスが最も好走率が高い結果になっています。
弥生賞とスプリングステークスは連対率に関してはそこまで違いはありませんが
複勝率ではスプリングステークスが勝っています。
若葉ステークスでは連対率、複勝率と他のトライアルレースに比べると大きく劣っています。

日本ダービー 青葉賞

次に日本ダービートライアル青葉賞を検証していきます。
過去10年で30頭の内18頭が出走しています。
青葉賞も優先出走権が2着以内のため必然的に出走頭数は少なくなります。
そのうち日本ダービーを勝った馬はいません3頭が馬券内になっています。
連対率としては5.5%、複勝率としては16.6%になります。(30頭で計算すると連対率3.33%、複勝率10%になります。)

青葉賞が日本ダービーに繋がらないのは有名です。
東京2400mと同じコースですがいまだに勝ち馬が青葉賞から出ていません。
3歳春に2400mを短期間で2回走らせるには負担が大きすぎると言われています。
やはり力のある馬はこの時期には賞金もあるためこのレースは使わないことが大半なので
それが日本ダービーで好走できない原因かもしれません。

日本ダービー プリンシパルステークス

次に日本ダービートライアル青葉賞を検証していきます。
過去10年で30頭の内8頭が出走しています。
プリンシプルステークスは優先出走権が1着のみのためこの頭数となっています。
そのうち日本ダービーを勝った馬はいません1頭が馬券内になっています。
連対率としては0%、複勝率としては16.6%になります。(30頭で計算すると連対率0%、複勝率3.3%になります。)

事実上のダービー最終切符のレースですがダービーから感覚が近いうえに賞金がある馬は使わないレースなので、本番にはつながりにくい模様です。

日本ダービー 皐月賞

次に優先出走権のある皐月賞を検証していきます。
過去10年で50頭の内44頭が出走しています。
そのうち日本ダービーを勝ったが6頭います。馬券内には16頭が入っています。
連対率としては31.8%、複勝率としては36.6%になります。(30頭で計算すると連対率43.3%、複勝率53.3%になります。)

過去10年で6頭のダービー馬が皐月賞から出ています。
また過去10年で最低1頭は馬券に絡んでいます。
日本ダービーの他のトライアルレースは馬券に絡む確率が低い傾向がありますが皐月賞はかなり本番に直結している傾向があります。

日本ダービーまとめ

日本ダービーのトライアルレースである青葉賞、プリンシパルステークスでは勝ち馬が出ていないうえに連対率、複勝率共にかなり低い結果になっています。


皐月賞に関しては優先出走権がある5頭の中から6頭の勝ち馬が出ています。
他の4頭の勝ち馬は前走、キズナ(2014年)、ロジャーバローズ(2019年)が京都新聞杯、シャフリヤール(2021年)が毎日杯、ワグネリアン(2018年)が皐月賞(7着)となっています。
ワグネリアンも含めると7頭が皐月賞から日本ダービーを勝っている為、日本ダービーは皐月賞組から狙うのがいいと思います。
ただ過去10年勝ち馬に関しては優先出走権を逃した馬からはワグネリアンしか勝ち馬がいないため、
5着以下の馬は注意が必要です。

菊花賞 セントライト記念

次にセントライト記念を検証していきます。
過去10年で30頭の内25頭が出走しています。
そのうち菊花賞を勝ったが1頭います。馬券内には5頭が入っています。
連対率としては16%、複勝率としては20%になります。(30頭で計算すると連対率13.3%、複勝率16.6%になります。)

過去10年で馬券内の勝ち馬はキタサンブラックのみですが、ここ3年は最低1頭が菊花賞で馬券になっています。

菊花賞 神戸新聞杯

次に神戸新聞杯を検証していきます。
過去10年で30頭の内26頭が出走しています。
そのうち菊花賞を勝ったが7頭います。馬券内には13頭が入っています。
連対率としては46.1.%、複勝率としては50%になります。(30頭で計算すると連対率40%、複勝率43.3%になります。)

過去10年で7頭が菊花賞を勝っているので、かなり菊花賞に繋がっているレースになっています。
昨年は馬券内になった馬はいませんが、2020年~2012年で9年連続で最低1頭は馬券に絡んでいます。他のトライアルレースに比べ神戸新聞杯は、かなり本番の結果に繋がっています。

菊花賞 まとめ

神戸新聞杯が連対率、複勝率共に群を抜いて高い数値になっています。
近年では優先出走権を獲得した馬で神戸新聞杯で7頭、セントライト記念で1頭の勝ち馬が出ています。
他の2頭はフィエールマン(2018年)がラジオNIKKEI賞、タイトルホルダー(2021年)がセントライト記念(13着)です。
タイトルホルダーを含めると合計9頭がトライアルレースから出ています。
またこの2レースの馬券内の馬で、18頭が菊花賞で馬券内に入っており、菊花賞に関してはトライアルレースの結果は信頼してもいいと思います。

まとめ

今回は、トライアルレースの結果が本番にどれだけ繋がるのか検証してみました。
最も好走率が高いのは神戸新聞杯になります。セントライト記念も含めると菊花賞はトライアルレースに信頼を置いても良い結果となっています。
逆に日本ダービーに関しては皐月賞を除けばトライアルレースはほぼ繋がらない結果となっています。
今回は牡馬クラシックに焦点を当てて検証してみました。馬券の参考になれば幸いです。